Eternal reality

エターナル・リアリティ

「エターナル・リアリティ」は、日本の音楽ユニットfripSideによる楽曲であり、彼らのシングルとしては通算8作目となります。このシングルは前作「sister's noise」からわずか3か月後のリリースで、2013年の第2作目にあたります。

この曲は、人気アニメ『とある科学の超電磁砲S』の後期オープニングテーマとして起用され、物語のテーマやキャラクターの感情に寄り添った内容に仕上げられています。制作の際、八木沼悟志はアニメの世界観を小室哲哉に詳しく説明し、楽曲作りを依頼しました。これにより、楽曲はただの音楽作品にとどまらない、複雑な心理やストーリーが感じられるものとなったのです。

楽曲の完成までの過程もまた興味深いものでした。小室から送られた楽曲ファイルを八木沼がアレンジし、その後小室がシンセサイザーを追加する形で仕上げました。八木沼は自らの作曲したメロディのアレンジが小室の手によって行われていた場合、楽曲はうまくいかず、異なる印象を受けたかもしれないと振り返るように語っています。さらに、ボーカルを担当した南條愛乃は、異なる音色が印象的なAメロ、Bメロ、サビをどう表現するか考えるのに苦労しました。特に、レコーディング当日には、小室が手がけたメインメロディに対する戸惑いを感じていたと語っています。

楽曲のタイトル「エターナル・リアリティ」は、アニメ内の「パーソナルリアリティ」という用語に由来します。これは、主人公の御坂美琴が友情や絆を通じて永遠の存在であり続けてほしいという彼女の願いが込められています。楽曲を用いたストーリーの中にこの願望が反映されており、聴く人に深い感動を与える要素となっています。

本楽曲のプロモーションビデオは、横浜周辺やみなとみらいグランドセントラルタワーの屋上などで撮影され、さらには空撮シーンも取り入れられています。小室がゲストとして出演するシーンもあり、視覚的にも楽しませる内容になっています。

シングルは、初回限定盤、通常盤、初回限定アニメ盤の3つのフォーマットでリリースされました。特に、初回限定盤とアニメ盤にはPVやメイキング映像、リスアニ! CIRCUIT Vol.03のライブ映像が収められたDVDが同梱されています。初回限定盤のジャケットには、fripSide自身の写真が初めて使用されており、アニメ盤のジャケットはアニメのキャラクターが描かれています。

加えて、シングルには2曲目の「scorching heart」や「waiting for the moment」も収められており、それぞれ異なるテーマや印象が込められています。「scorching heart」は、猛暑を感じさせる力強い内容で、南條は前向きなメッセージを意識して制作したとのこと。一方「waiting for the moment」は、南條が作詞を手掛け、落ち込んだときに助けを求める気持ちを歌った曲です。

このように「エターナル・リアリティ」は、音楽だけでなく、アニメとの深いつながりやメッセージを含んだ作品となっています。

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